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のんびりまったりぷかぷかと
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今日寿司さんと少し話してた小説。

凪が痴漢にあう話(笑)←
相手が悪いねー。

や、まあ女の子の恰好してれば普通に可愛い女の子なんでね。


多分凪は痴漢とかにあってもよほど酷くなければ放置すると思う。
そして周りがすごい怒るからそれに吃驚する。

っていう話です。
これだから満員電車は嫌いだ、と凪小さくため息を吐いた。
ぎゅうぎゅうと人に押される感覚が居心地悪くさせる。
只でさえ疲れているのに、これ以上疲れてしまう。
「…む、」
ぐったりと扉にもたれ掛かって――額にあたるガラスが冷たくて心地よい――とろん、としていると、不意にぞわり、と背中が泡立った。
何だ、とその元を探せば、また背中が泡立つ。
そこで、原因に気がついた。

――痴漢、か?

凪は不快に眉を顰めたが、下手に騒いで帰りが遅くなるのは面倒だ、と自己完結させると再び目を瞑った。
相手はそれに気を良くしたのか、相手はせわしなく手を動かせている。
よくやるなあ――。と、ぼんやり考えたところで、ひときわ強く悪寒が走った。
「ッ、」
思わず上げかけた怒声を寸でのところで抑えた。
相手の手は、凪の足――スカートを穿いているので、直接触られた――を撫でていた。
気持ちわる…。
凪は少し身を捩じらせて手を避けようとするが、人が多すぎて方向転換もままならない。
足でも踏んでやるか、と右足を少し動かしたところで、

「ねえ何してるの?お兄さん」

穏やかな、かつ、どこかに棘がある声が聞こえた。
聞き覚えはあるが、あまり耳に馴染まない声に、思わず眉をひそめながらそちらをみると、
「せ――」
「凪、ちょっとごめんねー」
視界が一気に暗くなった。
恐らく雪麗が目隠ししているのだろう。
ぼそぼそと話し声が聞こえて、そして手が放される。
「凪、悪いけど、このお兄さんと一緒に次の駅で降りよう」
「……ん」
何故か青くなっているお兄さん――多分大学生くらいだ――と、にこやかな雪麗に、凪は怪訝な表情をしつつ頷いた。

×××

電車から降りて、未だ青い顔のお兄さんの手を右手で拘束したまま雪麗はホームにあるベンチに凪を座らせた。
「で、お兄さんはこれから駅長室行かなきゃね」
警察呼んでもらわないと、と雪麗がにこやかに言うと、一層顔を青くしたお兄さんは、何か懇願するように声を出した。
「えー、でもそこはちゃんとしないと……、」
と、雪麗がちらりと凪を見た。
凪が首をかしげると、
「凪はどうしたい?」
警察突き出す?と雪麗が訊いた。
凪は少し唸り声を上げると、別にいいかな、と呟くように言って、
「確かに不愉快ではあったけど、謝ってもらえれば僕はいいかな」
早く帰りたいし、と付け足すと、お兄さんは目に涙を溜めて、頭を下げた。
と、そこで、
「ふうん、そっかー」
にこり、にこり。
雪麗がお兄さんの襟首をつかんだ。
「じゃあ、凪はこれで良いんだね?じゃあ、俺もおにーさんに少し用事があるから、少し来てください」
ずるずると、人気のない場所にお兄さんを引きずっていく雪麗に、凪は思わず腰を上げかけたが、
「あ、凪はそこにいてー。帰り送るから、少しだけ待っててねー」
と、にこやかに、実ににこやかに言って、雪麗は角を曲がった。
「……何であんなにイライラしてるの……?」
きょとん、と呟くと、もう一度ベンチに座りなおした。

十分後。
「ただいまー」
「あ、おかえり。…えっと、あの人は?」
「少し話して、帰ってもらったよ」
「……ねえ、手に赤いのがついてるんだけど…」
「ん、ああ。ちょっと引っかっちゃってさ」
「……ふうん」

触らぬ神に祟りなし。
凪はそれ以上深く突っ込まずに、頷く。
「って言うか凪!ああいうのは抵抗しなきゃダメだよ!!」
怖くてできないって言う感じでもないでしょ、と怒り口調で言った雪麗に、凪は面倒だったから、と返すと、またぎゃーぎゃー騒がれる。
「疲れてるんだけど…」
「ん、お出かけしてた?」
「うん、まあ、ちょっとね」
「へー。可愛いね」
「……ああ、うん。冷菜さんが見立ててくれた」
「服もだけど、凪もねー」
「……ありがと」
「うん、かわいー」
「……」
「照れてる?」
「呆れてる」
「残念だなー」
と、言いながら、凪に手を差し出した。
目の前に出された手に、凪がきょとんとしていると、
「帰ろ?」
「…うん」
にっこり笑った雪麗に、凪も少し笑った。

「ところで雪麗」
「んー?」
「電車の中で、何で目隠ししたの?」
「あー、……秘密」
「ふうん」

(好きな人に、自分の汚い所なんて見せたくないから、ね?)

FIN

黒せっちゃん降臨(笑)

ちなみにこれが要なら二、三回殴ったのち駅員室に強制連行。
黒木なら抹殺されますね、社会的に。
涼は……まあ、凪が何とかするだろうと放置…かな?

せっちゃんはいがいと怖い子だよって言う主張!
っていうか素直な良い子なはず!
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